りんかい日記

"うまくやる"ための試行錯誤

社会はひとりで戦うには複雑すぎて大きすぎる

あいつに任せておけばうまいことやってくれる、と評価してもらうことがある。これを僕は誇りに思ってきたし、よりうまくやれるように、新しい知見や技術の習得にも取り組んできた。

 

たぶん、悪い心がけではないのと思うだけど、思い違いをしていた部分があったな、とは思う。どの部分かというと、相手は何を評価しているのか、についてだ。

 

あいつに任せておけばうまいことやってくれる、ことが評価されるのは、「うまいことやってる」からであって、「あいつ」が「やってる」からではない。評価者からすれば、物事が前進すればよいので、そのエンジンが「あいつ」なのか、あいつが雇った傭兵なのかは、どちらでもいい(コスト見合いでしかない)。

 

僕は「自分がやる」ことが好きだから、つい、「自分がやり」かつ「成果を出す」道はないかと考えてしまう。けれど、歳を重ね、向き合うテーマが複雑になるにつれて、一人では対応しきれないと感じることが増えた。もたついている間に、随分と周囲から取り残されてしまったと焦りも覚えている。

 

腕のいい技術者として「うまくやる」アプローチも当然存在するが、資源を調達し、運用する野戦将校として「うまくやる」ことも視野に入れないといけない。お好みの戦術が通用しないとき、結果をあきらめるか、お好みの戦術をあきらめるか。現実と格闘したいと思うならば、取るべき選択は明らかなのだろう。